「数学なんて社会で使わんやろ。だって使ったことある?」の次にくる単語選手権No.1は
やっぱり
「因数分解」
やんな。次点で「微分積分」かな。
名前が仰々しすぎるもんな。
漢字的にも、いかにもなんか困りそうやし。
ちょっと怒ってる顔って感じするもん。
なっ?
(…ちょっと雑すぎたかな)
しかも、分解とか言うわりにどこが分解なんやって話やしね。
そんな因数分解について解説すんで。
因数分解…の前に、素因数分解の解説すんで
似たような言葉に「素因数分解」てのがあるんやけど知ってるかな?
だいたいの数字は、素数の掛け算で表現できるんや。
$$24 = 8 × 3 = 2^3 × 3$$
みたいな感じでな。
\(24 = 12 × 2 \)とか\(24= 4 × 6\)とかしてくれても結局行きつく先は同じ\(2^3 × 3\)やで。
すべての道はなんとやらや。
ほんで、この2とか3を素因数って言ってるんや。
ジブンが化学好きなら、
「物質はすべて原子から成り立ってる」
とか聞いたことあると思う。
そこでいう物質が数字で、原子が素因数みたいな感じや。
…ここまでええかな?
で素因数分解の発想を数字の世界から、式の世界に持っていったのが因数分解や。
素因数分解: 数字 –(分解)–> 素因数
因数分解: 式 –(分解)–> 因数
大体の“式”を、”コンパクトな式”の掛け算で表現するってことや。
カッコを使ってコンパクトな式1つ分を表現するから、
$$(x+a)(x+b)$$
みたいにカッコだらけの式になってまうねんな。
でも結局
因数分解がやってることは、掛け算の形に直すことやってわかってくれたかな。
因数分解の何がありがたいねん?
まあわかっただけじゃアカンよな。
因数分解のありがたみは、方程式を解くときに発揮されるんや。
例えば
$${x^2} + px + q = 0$$
という方程式が
$$ (x-a)(x-b) = 0 $$
にできたとするやん?
この式の意味は「ナンカとナンカをかけたら0になる」ってことや。
かけたら0ってことはどこかが0ってことや。
つまり「掛け算のどこかに0がある状態は、xがなんぼのときにできるか?」を考えればええんや。
今回の場合は $$ x-a =0 か x-b =0$$
すなわち、方程式の解は $$x=a か x=b$$
みたいな感じで、
意味解らん方程式が、掛け算のどこかが0を考える問題に落とし込めて、方程式が解けてまうねん。
その落とし込む方法が、因数分解クンやったんや。
因数分解の反対後:展開
超ざっくり言えば、因数分解はカッコをつくることやったんや。
その反対に、カッコを外すことを展開っていうねん。
さっきの例でいくと
$$x^2 + px +q = (x-a)(x-b)$$
→ 向きの式変形を因数分解と言って、
← 向きの式変形を展開というねん。
上りと下りみたいなもんや。
内回り外回りみたいなもんや
場合によって有利な方の表現を使いこなせたら素晴らしいな。
まあどっかで使いこなすコツ教えるから。